| お寺の山門には、一対の仁王さま(金剛力士)がまつられていることがあり、外敵からお寺を守護しています。また、本堂ではご本尊の四方を、四天王像が護っていることもあります。これらは、如来や菩薩などの仏さまをまもっている仏さまです。
このような「仏(ほとけ)を護る仏たち」は、仏像のなかでも、「天部(てんぶ)」と呼ばれています。このたびの「熊本の美術展」は、金剛力士・帝釈天・毘沙門天・大黒天・吉祥天などさまざまな姿の、衆生の願いをかなえ、護ってくださる「天部」の仏像や仏画をご観覧いただきます。
天部の仏(ほとけ)は、もともとは古代インドの神々でしたが、仏教に迎えられて仏法の守護神となりました。これらのほとけたちは、「天上界(てんじょうかい)」に住んでおられるところから、天部と呼ばれるようになったそうです。やがて、中国やわが国に仏法が伝わるにおよんで、境界の守護神や豊饒の神、福徳神、芸能の神といった福徳を増長してくださる「現世利益」のほとけとしても広く親しまれるようになったのです。
本展では、熊本をはじめ九州各地に伝わる古代から近世までの特徴ある優れた天部像を中心に、重要文化財10件(16点)、県指定文化財14件(25点)を含む70点以上の仏像や仏画を展示する予定です。ふだんなかなかご覧いただけない仏像に親しんでいただける、またとない機会です。この機会に是非、すぐれた文化遺産の数々をご鑑賞下さい。 |