細川歴代の文と武と美 第II部―大名細川家の暮らしの美
第1期「細川家のおもてと奥―大名の日常のいろどり」
 

期日 第II部(全体) 平成20年7月15日(火)〜12月24日(水)

第1期:平成20年7月15日(火)〜9月7日(日)
第2期:平成20年9月9日(火)〜11月3日(月)
  第3期:平成20年11月5日(水)〜12月24日(水)

場所 熊本県立美術館本館 細川コレクション 永青文庫展示室

 

 

 黒革包紺糸威二枚胴具足 細川韶邦所用 (江戸時代後期)

 細川家の甲冑は、「三斎流」(越中流)と呼ばれる細川家独自の近世具足が中心になっています。この三斎流の具足とは、生涯に50余回の合戦を勝ち抜いた細川忠興(三斎)が、自らの経験にもとづいて独自の工夫を凝らして考案した甲冑です。関ヶ原の合戦に忠興がこの具足を着て勝利を得たことから、細川家ではこれを「御吉例の具足」と呼んで歴代藩主から家臣まで正式の具足としました。その特徴は実用的ながら格調高い作風にあり、ヘルメット形の頭形兜には山鳥の尾の立て物をつけ、威糸は地味な色合いが多いものの左腰の草摺のみを金や紅など派手な色合いにすることもあります。写真の具足は、十三代細川韶邦が用いたもので、三斎流に忠実で見事な作風の一品です。              (第1期における展示作品)

 
 

 菊唐草蒔絵茶弁当 (江戸時代後期)

 この九曜紋付の茶弁当は携帯用の茶道具セットで婚礼調度の一つとして作られたものです。屋根付きの籠を担い棒で運び、野外での茶の湯に使いました。籠の中には銀製の風呂・釜・水指、抽出の中には茶碗・天目台・火箸・匙・羽帚・箱などが収納されています。  ところで、大名家の婚礼調度は莫大な費用を要したため、幕府は過度に豪華な蒔絵道具のあつらえを禁止する御触書を出しています。そのため江戸時代後期には、本品のような黒漆地に唐草文と家紋を、平蒔絵で描いたシンプルな文様が多くなりました。(第1期における展示作品)

 

 

  展覧会概要

  「細川歴代の文と武と美」第I部では、南北朝時代から現代にいたるまでの細川家の歴代当主と夫人たちの事績を、美術工芸品と古文書等で紹介しました。永青文庫展示室の最初の展覧会であるため、広く県民に細川家の歴史と文化の概要を観覧していただくことに主眼をおいた展覧会としました。
   第II部は、第I部の歴史の紹介に続き、個別の分野から見た大名細川家の暮らしの諸相を紹介するものです。会期全体を3期に分ち、第1期「細川家のおもてと奥―大名の日常のいろどり」、第2期「細川家と能楽」、第3期「細川家と肥後の伝統美」の三つのテーマで展示を行うものとします。
 

  展示内容

第1期「細川家のおもてと奥―大名の日常のいろどり」(7/15〜9/7)

 本展では、細川家歴代当主たちの公式の場を飾る調度や、大名のおもて道具としての武具、細川家の女性たちの教養と遊楽にかかる調度、住まいをいろどる屏風などを展示します。これらの大名調度を通して、江戸時代の細川家の日常生活の一面に光をあてていきます。



第2期「細川家と能楽」(9/9〜11/3)
 江戸時代の大名家では能楽を大切にしましたが、とくに細川家の能楽愛好はきわだっていました。細川幽斎・三斎以下歴代当主が重視したため、永青文庫には多くの見事な能面能装束が伝えられており、これらを一堂に展示します。これらの能面能装束や資料を通して、細川家の能楽愛好に光をあて、大名の趣味の世界をご覧いただきます。


第3期「細川家と肥後の伝統美」(11/5〜12/24)
 本展では、肥後金工のルーツである肥後鐔、細川家ゆかりの網田焼、八代焼などの陶磁器、御用絵師・矢野家の絵画など、細川家がはぐくみ現代の熊本に生きる伝統の美術工芸品を中心に展示します。これらの美術工芸品や資料を通して、細川家と肥後の伝統文化の関係に光をあてます。
 
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